2017-01-01から1年間の記事一覧

11月・12月の仕事きもの

10月以降は講師のお仕事があったので、妙に忙しく、あっという間に日々が過ぎて行ってしまった。でも、毎回の授業をきものでやったのは、慌ただしい日々の中のちょっとした楽しみだった。そんな11月と12月の仕事きものをまとめてみる。11月9日(木) …

美濃紅梅 水都蔵

名前の通り岐阜県大垣 武内酒造のお酒。「すいとぐら」と読むらしい。一口目は、「いまどきこんな酒があるのか」と、昔のまずい日本酒を思いだしたのだけれど、おちょこで2杯目を口にすると、これがなかなか個性的で悪くないと思えてきて、3杯目になるとた…

今年最後のお楽しみ、読響の第9@東京芸術劇場

昨日は、今年最後の青山華の会で、読売日本交響楽団のヴェートーベン交響曲第9番 合唱付き。私にとっても今年最後のお楽しみだった。 指揮/サッシャ・ゲッツェル Sascha Goetzelソプラノ/インガー・ダム=イェンセンメゾソプラノ/清水華澄テノール/ドミ…

「前記」と「該」

特許のクレームでは、二度目以降に出てきた言葉に「前記」や「該」をつけて、英語の定冠詞 the の役割をさせる。 「前記」と「該」の使い分けとして、直前に出てきたものには「該」、それ以外は「前記」とするというのがある。それもひとつだが、そもそも「…

きもの衿のお手入れ

先日着た訪問着の衿がちょっと汚れてしまった。 なので、たっぷりのリグロインでふき取った。ベンジンよりも輪染みになりにくいというので、最近はリグロインを愛用してる。リグロイン 50~100mLくらいを容器に移して、ガーゼにたっぷり染み込ませてごしごし…

久しぶりに加賀友禅の訪問着

すっごく久しぶりに加賀友禅の訪問着に袖を通した。 なんだかとてもいい色。今までそんな風に思ったこともなく、なんとなく着る気になれずにタンスの肥やし的な存在だったので、たまには風に当てなければと、某呉服屋さんの「歳忘れ会」出席のために引っ張り…

析出 deposition? or precipitation?

「析出」というと最初に浮かぶのが precipitation だが、precipitation は 溶液の中に沈殿が生じるとくの「析出」で、例えば、塩が噴くみたいに何かの表面に結晶があらわれてくる場合はdeposition じゃないかと、なんとなく思っていた。なんとなくだったので…

秋の六義園、まだ紅葉にはちと早い

先日、きもので六義園、という集いに参加した。 紅葉にはまだ早かったけれど、お天気も良く、とてもきれいで、久しぶりのリフレッシュ。このところ忙しくて、実はこの日も、ほとんど寝てなかったのだけれど。 きものだったけれど、頂上(?)まで、なんのそ…

10月の仕事きもの

例年ならお着物着て出かけるのにちょうどよい季節のはずなのに、雨ばかりで、その上寒い日ばかりで、もっと単衣が来たかったのに全然着られなかった10月だった。そんな10月を、仕事着物で振り返ってみる。10月5日(木) 曇り時々晴れ 最高気温20.7℃袷の…

漸く夏の着物をお洗濯

ずっとお天気が悪くて、片付けたいのに片づけられずにいた夏の着物を、台風と台風の間の晴れ間にお洗濯した。 上は去年、洗濯して身幅が狭くなってしまって、この夏に、自力でお直ししてよみがえった(?)麻と思しききもの。詳細はこちら。いろいろ調べてみ…

また「させていただく」だよ。

「新規の案件をお願いさせていただきたく、ご連絡を差し上げました」というメールをもらった。「~させていただきたく」ってことは、「お願いしてもいいですよ」って答えたら、本題のお願いするんだろうか? なんにでも「させていただく」ってやめてほしい。…

鮫小紋だけどただものではない

今年4月に京都で購入して誂えた着物にようやく袖を通した。 桐竹鳳凰の地紋がじっかりと入り、しかもビロードも施してある生地を伊勢型で鮫小紋に染め上げたもの。思わず、「いい仕事してますね~」っと声を上げてしまった1枚である。西陣宮田織物さんの伝統…

日本酒9種類飲み比べ

近所の居酒屋に家族3人で。お好み3種類の飲み比べセットがあったので、一人1セット、合計3セット頼んでみた。左上から順番に吟醸立山(富山)、特別純米作田(青森)、松竹梅(京都)無鑑査本醸造長辛口 一ノ蔵(宮城)、山廃純米天狗舞(石川)、純米吟醸辛…

後期の授業が始まりました。

某翻訳学校の後期の授業がスタート。6月の体験レッスンの時に「着物で授業」のデビューを果たしたので、今期は特別なことがない限り、着物で講義をするつもり。初日の仕事着はこれ。 シルックの単衣に柴山千代子さんの八寸名古屋帯。半巾帯にしようと思って…

紬は裄短めがいいみたい

着物にはまり始めたころに買ったリサイクルの結城紬を久しぶりに着てみた。 これ、裄が私の通常の裄長より3cmくらい短い。なので、その後仕立てた長襦袢の上に着ると、長襦袢の袖が飛び出してしまう。これを着るには、いちいち長襦袢の袖を詰めて裄を調整…

DOCトルジャーノの赤

金曜日の夜はワインで、が常態化か?先週の金曜日のワインは、ルンガロッティ社のトルジャーノ・ロッソ。イタリア ウンブリア州のDOCワインである。 甘い香りで、最初は渋みを感じるけど、その後はソフトな味わい。ワインのお供に、鶏モモ肉とお野菜を蒸して…

文末の分詞構文

同業者とおしゃべりするのは得るところが大きい。今回教えられたことの第1は、分詞構文の意味上の主語は主節の主語に一致するのが原則であるが、文末分詞構文は、前文全体または前文の一部を意味上の主語とできるということ。主節の主語と一致しなくてもい…

"such as"の限定用法と非限定用法

かってに限定用法とか非限定用法とかという言葉を使ってしまったが、本来は、such as の前にカンマがあるかどうかで意味が異なる。 以下は"The ACS Style Guide" に記載されていた説明の訳文である。 ----ここから “such as” や “including” で導かれる句は…

初めての文楽鑑賞

仕事に追われていると、あっという間に1週間が過ぎてしまう。忘れないうちに書き留めておかなくては。先週土曜日、今年、3回目の「青山華の会」の催しで、国立劇場第200回文楽公演を鑑賞してきた。演目は九尾の狐の伝説による「玉藻前曦袂(たまものまえあさ…

着物の文様勢揃い@サントリー美術館

サントリー美術館で、夏休み企画「おもしろびじゅつワンダーランド2017」が開催されている。その中のひとつに、江戸時代の女性のきものや能装束などを参考に、自分だけの着物を考えようといコーナーがある。子供たちが楽しむためのものなので、大人の私…

ペリエ ジュエ ベル エポック 2007

先週土曜日、銀座のアルマーニ リストランテで行われたパーティーに招かれた。飲み物はペリエ・ジュエ各種。しかもメインにベル・エポック 2007が出されたのには感激。どれも美味しかったけれど、これは格別の味だった。お料理は以下。 スカンピのクルード …

夏のきものの身幅を出してみた

着付けを習い始めたころにリサイクルで買った夏の着物(麻かまたは麻混とおもわれる)。昨年、夏の終わりに、洗濯実験をしてみたところ、なぜか身幅が縮んだ。普通、縦には縮むが横にはあまり縮まないと思っていたのだが、横に数パーセント縮んだ。洗濯した…

~することが好ましい

~することが好ましい。特許明細書ではよく使われる表現で、ちょっと前までは preferably を使って訳すことが多かったが、最近の米国特許の実務では preferably の使用は敬遠されるようだ。advantageously も同様に嫌われる。あるとき、クライアントが advant…

cover と coat

「覆う」をcover とするか coat とするか迷う。coatは、 膜で表面全体を隙間なく覆う感じで、coverの意味はもっと広い気がする。そしてcoverの場合には、coverするものとされるものとの間にが何かが介在していてもよいのだが、日本語で単に「覆う」と書いて…

縮緬とお召

お着物の生地の話である。 縮緬もお召も、経糸には撚りのない糸を使い、緯糸に強い撚りをかけた糸を織り込む。しかし、その質感は見た目も手触りも全く違う。私、実は、その違いが何によって生まれるのかを知らなかった。 そんな昨日、西陣の篠屋さん(木村…

バルベーラ・ダルバ

イタリア ピエモンテ州の1本。 アルバという地域のバルベーラはD.O.C.ワイン。アルバはバローロやバルバレスコの地域としても知られている。ネッビオーロ種を加えたもののあるそうだ。今回飲んだのは、Sylla Sebaste シッラ・セバステ社のもの。果実のような…

2つのパーティー

この週末、2つのパーティーに出席した。一つは、土曜日に行われた青山きもの学院の、毎年恒例のサマーパーティー。 毎年、華やかなお着物姿が勢ぞろいする。今年の私はこれ。 着物は去年と同じ尾峨佐染繍さんの絽の訪問着。帯はまいづるさん。帯揚げと帯留…

イスティネ・キャンティ・クラシコ 2012

突然の夕立のせいで、夕飯のお買い物を断念。冷蔵庫を覗いて思いついたのが、豚バラ肉とパプリカのオーブン焼きと、キャベツとアンチョビのパスタと、それにシーザーズサラダもどき(もどきというのは、残り物の野菜にパルメザンチーズをたっぷりかけて和え…

天平聖武絹と総天蚕糸の訪問着

先週金曜日、月一のおけいこの帰りに覗いたギャラリーで、『天平聖武絹』というのを見た。正倉院に収められている、聖武天皇の時代の賦役令の調として納らていた赤絁(あかあしぎぬ)を復元する事業に成功した織元 牛田織物さんが、その再現過程で習得した技…

connected to, connected with, connected by

以前、「Aに接続されたB」という句を "B connected with A"と訳した際に、Nativeのチェックで "connected to”に直されたことがあった。それ以降、"connected to" と"connected with"の違いがよくわからなくなっていた。そんなある日、どっちも表現も使ってい…