「前記」と「該」

特許のクレームでは、二度目以降に出てきた言葉に「前記」や「該」をつけて、英語の定冠詞 the の役割をさせる。 

「前記」と「該」の使い分けとして、直前に出てきたものには「該」、それ以外は「前記」とするというのがある。それもひとつだが、そもそも「該」は問題になっている事物を指していう語なのだから、発明の主題が、構成要素の説明の中に出てきた場合に、発明の主題につけるというのはどうだろうか。

例えば、

 ロボット操作式工具であって、

 工具本体と、

 前記工具本体に取り付けられた連結部であって、前記ロボットが該工具と機械的に接続し、該工具を操作し、かつ該工具から機械的に取り外すことができるよう構成配置された連結部と、

 を備える工具。


ここで使う「該工具」の「該」は、該そのものの使い方だと思う。