each を使ってはいけない

某クライアントが最近、そう指示してきている。最初は、え~っ?! そんなの無理、と思っていた。

ところが、いやいや、これは意外に重要なことかもしれないと気付いた。

現在進行中のそこの案件は、以前は「各○○素子は、××を備えている」と書いていたようた箇所に、「任意の1個の 〇〇素子は、××を備えている」なんていう表現を使っているのだ。

"Each of the ** elements has an xx"  と ”Any one of the ** elements has ~ ”では、随分意味も違うのだが、わざわざ「 任意の1個の ~」とするには何かわけがあるのだろう。

私としてはちょっと、気持ちがわるいのだけれど、どれか一つが当該の構成をしていればいいという解釈なのだろう。全部の素子が××を持っているとは限らない、そういう可能性を考慮に入れていということだろう。

each を使って権利範囲を狭くしちゃった苦い経験があるのかもしれない。

そんなわけで、「任意の1個」じゃなく「全部」なんだけど……、と心で叫びながら ”any one of” を使う今日この頃である。