スコープココ@新宿
スコープココの展示会に行ってきた。
スコープココは西陣の老舗メーカーのご子息加納寛二さんが立ち上げた会社で、寛二さんの息子さん 加納圭吾さんはX JapanのYoshikiさんとヨシキモノというブランドを立ち上げている。ヨシキモノもこの会社の手によるもの。
この会社のモダンなスタイルは芸能人に人気らしい。アイルランドの歌手エンヤもここの着物のファンだそうだ。
2年前の展示会でエンヤと同じきものを当てさせてもらった(当てただけです)。
さて、昨日の展示会には、『きものsalon』の最新号に掲載されていた素敵な相良刺繍の帯も展示されていた。とても無造作に端っこのほうに置かれていたので、『きものSalon』の掲載ページと並べて写真を撮らせてもらった。こうして展示すればもっと目を引くと思うのだが……。
そして、その近くにやはり無造作に置かれていたこの帯もとても素敵だった。
100%ムガシルクの生地に引箔と京繍で柄を描いている。ムガの糸はそれ自身がとても美しい金色なので、それを染めるということに疑問を持っていたのだが、このブルーをみて、ムガだからこそこの色になるのかもしれないと思った。スコープココの南雲さんもそうおっしゃっていた。
南雲さんは、ムガは色を染めるのがとても難しい、難しいからこそ染めてみたいと思うのだ、とも。
ちなみに、この2本の帯、上の相良刺繍の帯に300万円、下のムガシルクの帯には400万円という値札がついていた。いったい誰がそんな帯買うんだ~? いや、こういう高価なものは、きっと買ってもらおうなんて思っていないんだろう。ただただ職人が作りたいという欲求から生まれるものなのだ。
売りたい着物と見せたい着物と二通りあるのだろう。
そんなこんなな展示会での私の装いは、スケープココの着物。もちろん彼らが売りたい着物のなかの一枚。展示会には、そのメーカーさんのものを着ていくと喜ばれるので、できる限りそうしている。