ハイ・ベッグで着物を洗濯できる?

ドライクリーニングが家でも可能になる洗剤が世の中にはあるのだと、ずっと以前に友人から聞いていた。「ハイイ・ベッグ」という。

しかし、この洗剤、ドライクリーニング用の溶剤が配合されているとはいえ、洗濯液の大部分は水になる。水でダメなものはやっぱり駄目だろうと思っていた。

でもね、夏になると着物を自分で洗いたい衝動に駆られるのだ。それで、ハイ・ベッグが気になりだして、お試し版のハイ・ベッグゼロを購入し、実験してみた。
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サンワード ハイベックゼロ ビギンズ 500g 1個
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洗ってみたのは、
ちりめん地の帯揚げ(177cm × 32cm)
撥水加工した紋紗の小紋(下の写真)の余り布(81cm × 36cm)
の2点。

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説明書に記載の割合でハイベッグを水に解いて洗濯液を調製後、試験布を10分間、液に浸漬。撥水加工した布は浮き上がってしまうので、帯揚げを余り布の上に重ねて、全体が洗濯水に完全に浸かるようにした。

10分後、選択液を流し、試験布は手で押して水を切る程度に脱水し、水の中をくくらせる程度に1回濯ぐ。

その後、手押しで脱水。広げて乾燥。

結果、帯揚げは長さが177cmから172cmに減少。縮率 2.8%。紋紗の余り布は81cmが80cmに減少し、縮率1.25%。幅はいずれも変わらず。

ちりめんは縮みやすい生地。彦根由美さんの「正絹を自分で洗う本」によれば、現代のちりめんでも5%~7%(幅でも2%)縮むということだが、今回試したものは、それほどでもない。それでも、縮率2.8%ということは、私の着物の場合、身丈がおおよそ 5 cm、袖丈 1.5cm弱縮む計算になる。

紋紗のほうは、着物だと身丈 2cm、袖丈 6mm程度。

やっぱり、ちりめん地はやめた方がよさそう。紋紗は、ガード加工しているので、水を吸いにくいので縮率が低かったかもしれない。居敷当てがついていると縮み具合に差が出そうだ。

以上、第1回実験結果報告おわり。