翻訳と印象操作

昨夜、G7首脳のテレビ会議があったそうだ。

 

報道によれば、菅首相が会議後、記者団に、東京五輪パラリンピックについて「今年の夏、人類がコロナとの戦いに打ち勝った証として、安全・安心な大会を実現したいと発言し、首脳全員の支持得ることができた」と述べたそうだ。

G7声明確認した。https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100151244.pdf

最後のパラグラフに以下の文言が記載されている。

We resolve to agree concrete action on these priorities at the G7 Summit in the

United Kingdom in June, and we support the commitment of Japan to hold the

Olympic and Paralympic Games Tokyo 2020 in a safe and secure manner this

summer as a symbol of global unity in overcoming COVID-19.

 

2行目の”We support ~” がオリ・パラに関する部分。外務省の仮訳は「新型コロナウイルスに打ち勝つ世界の結束の証として今年の夏に安全・安心な形で2020年東京オリンピックパラリンピック競技大会を開催するという日本の決意を支持する。」

 

各国首脳が支持したのは、「新型コロナウイルスを克服する途上にある世界の結束の証として、安全で安心できるようなやり方で大会を開催するという日本の決意」であって、オリ・パラ開催自体が指示されたわけではないし、ましてや「人類がコロナとの戦いに打ち勝った証」などという総理の願望なんて支持されてはいない。

 

何が支持されたかをぼかすことで、微妙に印象操作している気がしてならない。