貝紫染め

貝紫染めで有名な染織家西山和恆氏とともに、貝紫で螺鈿を染めるお仕事をなさった吉野芳博さんの展示会に行って参りました。西山先生が全部貝紫で染めたお着物が見られるってことだったので。


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10 kgのアッキ貝からとれる染料はわずか1 gとか。

貝紫染めって触れ込みのお着物は結構見かけるけれど、ふつうはほんの一部に使っているだけ。でも、上の写真の着物の紫の染料は全部貝紫なんだそうです。値段をつけられないので、非売品だそうです。

ま、希少価値はあるけど、意匠としては微妙かな~。素敵~、欲しい❗ とはならないな。



こちら(↑)は、西山先生が「徹子の部屋」に出演されたときに徹子さんがお召しになったもの。こんな写真が添えられていました。


こらがアッキ貝。10 cmくらいの大きさでしょうか。


この貝から染料をとる行程がこちら。

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  1.  アッキ貝を置いてから取り出す前段階。
  2.  会を削り、内臓の中のパープル腺を取り出す。
  3.  取り出したパープル腺を濾して粒子をすり潰したところ。
  4.  紫外線に触れると鮮やかな紫色に。

そして、今日の私のお着物は吉野先生のお召しと六重奏の帯。どちらも貝紫染めの螺鈿がちょこっとだけ貼られています。(見えないけど。)