エア小鼓~能楽入門~

今月の能楽入門(とは言っても、もう2週間も前の話)は、「お囃子を知る」。講師は幸流(こうりゅう)小鼓方 成田達志さん。

能で使われる楽器は、笛・小鼓・大鼓・太鼓の4つ。舞台の向かって右からこの順番に並ぶ。お雛様の5人囃子は、これに謡が加わる。

今回はエア小鼓の実技付き。

エア小鼓というのは、実際の小鼓を打つのではなく、自分の手のひらを小鼓を打つようにたたくので、「エア」というわけ。

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これは能「葛城」のクセ。楽譜のようなものである。これを見ながら、  「よっ!」とか「ほっ!」言いなが小鼓を打つマネをする。

「ハ」と書かれているところは「ほっ!」、「ヤ」のところは「よっ!」、●は小さく鼓をうつ印、〇は「ぽん」と大きく打つ印だ。なんで「ハ」が「ほ」で、「ヤ」が「よ」なんだか……。見ながらだとどうしても字を読んでしまう。でも、楽しかった。

囃子方は、単に舞や謡の伴奏ではなく、シテや地謡とともに能を構築しているのだと実感した回だった。