養源院を訪ねるて、唐織を識る

先週の金曜日、「きものsalon」のイベントのため日帰りで京都へ。

訪ねたのは、淀君が父浅井長政追善のために建て、焼失後に、妹のお江が再建した養源院。ここで、小袖や古裂の復元を手掛ける永井織物さんが復元したお江の小袖が奉納されている。今回のイベントは、そのお江のお拝見した後、永井織物さんで唐織体験をするというもの。

養源院は京都観光の穴場でもあるらしい。三十三間堂のお向かいにあるのにあまり知られていない。静かな佇まいに心が洗われる。

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お寺の中には、俵屋宗達の襖絵や杉戸絵が何カ所かに、襖や戸の状態で置かれて(飾られて?)いる。国の重要文化財をそんな状態で保存できるのだろうかと思うのだけれど、ごく普通のお寺の環境にさらされていた。

そして、特別に見せていただいたお江の小袖は、養源院に伝わるお江の肖像画をもとに復元した白地の小袖。叔父である織田の織田木瓜と豊臣の五七桐、そして徳川の三葉葵が唐織で織り込まれていた。戦国三英傑の時代を生きたお江へのオマージュとして奉納したのだという。

そんなわけで、永井織物さんのお着物で参加した「きものsalon」の編集長 古谷さんと私、永井織物の専務さん(いずれ8代目永治屋清左衛門、おそらく)と記念写真。

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養源院で心と目の保養をした後は祇園 花見小路の津田楼へ。ここで永井織物 7代目永治屋清左衛門さんと合流し、三味線のお座敷で京料理を堪能した。

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2階の縁側から観光客であふれそうな花見小路を見下ろすなんて、2度と経験できないだろうと思う。

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おなかを満たした後は、永井織物さんのショールームへ。清左衛門さんの唐織トーク唐織り体験、清左衛門さんが収集した江戸時代の小袖やコレクションから唐織をじっくり学んだ(?)。

唐織体験も。でも、言われたとおりにペダルを踏んで、杼を経糸にくぐらせて、ぱったんと糸を整えるだけなので、何がなんだか……ではあった。

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最後に、清左衛門さんと記念撮影。

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楽しい一日だった。お泊りできればもっと楽しかったのに、少し残念。