サル化する世界
内田樹の「サル化する世界」を面白く読んだ。
「今さえよければ、それでいい」という人たちを朝三暮四のサルのようだという。そして、そういう価値観が広がり、そういう政治が行われる。世の中がサル化しているという。本のタイトルの所以だ。
そんな社会の劣化についての、内田節エッセイだった。
途中ちょっと難解だったけれど、今の新型コロナの状況を予見していたようなところもあり、今の、魂が貧しい世の中の原因に頷きいたり、暗い気持ちになったりした。
「悲観的にならない、怒らない、恨まない、そういうネガティヴな心の動きはすべての判断力を狂わせます。」「にこにこ機嫌よくしていないと危機は生き延びられません。眉根に皺寄せて、世を呪ったり、人の悪口を言ったりしながら下した決断はすべて間違います」
っていうことだけは、心にとめておこうと思う。